タニハタブログ Blog

組子らんまを作る会社<タニハタ>の日々の出来事、その思いをブログで綴ります。

鉋の研修会を行いました

先日スウェーデンの学生さんを招いたご縁で木工作家の小松先生に鉋(かんな)の研修会を開いていただきました。

木工作家の小松研治先生は、東京芸術大学大学院美術研究科終了後、富山大学の産業工芸学科木材工芸の講師を経て、2017年富山大学名誉教授になられた方です。大学を退職後「木工房バイハンド」を立ち上げて作家活動をされています。
YouTubeでも鉋や大工道具に関する動画を発信されており、総アクセス数100万を超える人気サイトになっています。
まさにこの業界の宝のような御仁です。

研修開始前、最初にまず驚いたのはテーブルの上に所狭しと置かれた鉋や刃物、教材の数々。一つ一つが気持ちを込めて手入れされている様子が伝わってきました。

本当に素晴らしい。心がときめきます。

鉋の構造は鉋台と呼ばれる木部と、鉋身(かんなみ)や裏金(うらがね)と呼ばれる刃物の部分から成っており、シンプルな構造です。
それだけに使用する職人の気質が反映される道具でもあります。

0.1ミリにも満たないくらいに木材を均等に薄く削り出すには、常に道具の手入れをする必要があります。
先生からは、鋼の選択から台の仕込みに至るまで、そのスキルはもちろん、道具を使いこなすための職人としての心構えも教えていただきました。

タニハタの職人達は、自分の鉋や道具を持ち寄って普段疑問に思っていることをいろいろ聞いていました。

今回東京墨田区にある井上刃物さんも来社されました。
ここは「のこぎり」や「かんな」などの手道具を専門に販売する100年を超える大工道具の老舗で、全国からここの道具を買いに職人が集まってきます。
職人の道具の情報以外にもこの業界のいろいろな情報を持ち合わせている方で、業界に関する情報もたくさん教えていただきました。

道具一つをとっても、その背後には深い日本の建築文化と歴史があり、それを理解することで、私たちはより深くモノづくりに関わることができるのだとお二人のお話しから気づかせていただきました。

道具と向き合うことは、単に物を作ること以上の意味を持ち、職人としてのアイデンティティを形作る重要なことでもあります。
今後も美しい組子づくりの伝統を守り、次世代に繋げていくために、いろいろな方から学び続けたいと思います。