タニハタブログ Blog

組子らんまを作る会社<タニハタ>の日々の出来事、その思いをブログで綴ります。

新しい会社看板のお披露目

この度、会社の看板を一新し、高岡のモメンタムファクトリー・Oriiさんによる美しい銅板に変更いたしました。
色は落ち着いた斑紋孔雀色(ダークブラウン系)となり、高級感溢れるデザインに仕上がっております。
手作りの木材インテリア品を扱う当社としては、この看板は、会社の方向性とも馴染みます。

「高岡銅器」とは富山県高岡市でつくられる伝統工芸品で400年の歴史があります。
折井さんは銅をはじめとする金属素材の腐食・錆びを人為的に発生させ、独自の風合い、発色を生み出した金属板で新たな境地をひらいた伝統工芸士です。

この看板が、私たちの工場への新たな入り口となり、訪れる皆様を温かく迎え入れることを願っています。

日本政府観光局のSNSにタニハタの組子が紹介されました。

日本政府観光局(JNTO)が、情報発信するための公式SNSにタニハタの組子が紹介されました。


JNTO − 国際会議誘致・開催支援

https://www.linkedin.com/posts/japan-convention-bureau_toyama-visitjpabrhokuriku-visitjpabrtoyama-activity-7219611893315854336-qGqN/

https://www.linkedin.com/organization-guest/company/japan-convention-bureau/

日本政府観光局(JNTO:Japan National Tourism Organization)は、東京オリンピックが開催された1964年に日本国の政府観光局として設立され、半世紀以上にわたってインバウンド観光(外国人の訪日旅行)誘致に取り組んできた、日本の公的な専門機関です。

世界の26都市に海外事務所を有し、そのネットワークを活かして、海外におけるプロモーション活動、国際会議等の誘致・開催支援を行っています。

私たちの組子製品が日本政府の公式SNSで紹介されたことは、大変光栄なことです。
今後も、世界のお客様に向けて日本の組子技術を発信し続けたいと思います。

「夏休み 親子産業観光バスツアー」のご案内

富山県のものづくりを学ぶ「親子で体験!産業観光バスツアー」が8月8日に開催されます。
(主催:とやま産業観光推進協議会様  北日本新聞社様  協力:富山県商工会議所 様)

YKKセンターパーク、ほたるいかミュージアム、富山湾岸クルージングを回り、最後にタニハタで組子細工を製作するコースとなります。

組子細工 ワークショップ 組子スマホスタンド タニハタ

組子は親子でスマホスタンド(上写真 非売品)を製作していただきます。

募集人数は、親子20組40名
小学3~6年生のお子さんとその親または祖父母が参加条件となります。

夏休みの自由研究にすることもできます。ぜひお子様とご参加ください。

詳細 お申し込み等は北日本新聞サイトよりお願いいたします。

昨年は、富山県高岡市周辺の企業を中心に開催されました。  昨年の様子はこちらからご確認いただけます。

組子の製作体験(6月)

6月5日
近隣の小学校より2年生の生徒さん24名が工場見学にいらっしゃいました。「地域の企業を知ろう」という社会科の授業の一環でタニハタに来社されました。

この日は30度近い夏日でしたが皆さん終始元気いっぱいで、黄色い帽子と笑顔が思わず目を細めてしまうほど眩しかったです。

工場に入り早速組子の製作体験を行っていただきました。

今回は比較的簡単な文様「籠目」に挑戦です。

出来上がると「星みたいでかわいい~」と女の子たちにとても好評で、カメラを向けると皆さん自然に顔の横に組子を持ち、可愛らしいポーズをとってくれました。

製作体験が終わり、次は工場内の見学です。

「工場探検だ!!」「こんなところに大きな木がある!」と好奇心できらきらの目をして社長の後についていきます。

作業場では、職人の鉋削りを見学しました。

「やってみたい人はいますか?」という職人の声がけに全員が手をあげて思わず笑ってしまう場面もありました。

時間の関係で全員に挑戦してもらうことはできませんでしたが、挑戦した子たちは二年生とは思えないほど、力強くとても上手に削っておられました。

後日、お礼のお手紙が届きました。

社員の休憩室に貼り、見る度に元気をもらっています。

工場見学は、子供たちの好奇心を育むだけでなく、ものづくりの過程を五感で体験できる機会です。

機械が作動している大きな音や木材の匂い、自分の手でものをつくることの喜び。これらは、テレビやYoutubeでは決して体感できません。

今後はタニハタの工場見学にきた子供たちに木材についてもっとたくさんのことを学んでもらえるよう、現在展示物・体験コーナーの拡充を計画しています。

子供たちが五感を使って組子という伝統工芸を知り、今ある自然に感謝し自分たちの未来について考えるきっかけになれば私たちも嬉しいです。

谷端美穂

「組子と数学の関係」情報ページを制作いたしました。

組子細工は、日本の伝統的な木工技術であり、その精密さと美しさは数学的な原理に深く根ざしています。
ここ数年の間にタニハタの組子細工を数学の教科書や高校入試問題、数学に関連したテレビ番組などで取り上げる事例がでてきました。

組子細工と数学の関係性、その奥深さについて一人でも多くの方に知っていただきたく、「組子と数学の関係」という情報ページを制作いたしました。

伝統工芸についてご興味のある方は、一度ご覧いただけますと幸いです。



組子製作動画「蜀江」アップしました

「蜀江」は中国の蜀の首都を流れる河で、この地域は良質の絹織物「蜀江綿」がもてはやされました。
「蜀江錦」には八角形と四角形をつないだ文様が豊富に織り出されており、この文様自体を「蜀江文様」と呼ぶようになりました。
日本最古の建築物・法隆寺伝来の宝物にも蜀江文様が見られ、日本とゆかりのある美しいデザインであり、組子文様としても人気のある柄のひとつです。

この蜀江組子の製作動画をアップいたしました。
https://www.youtube.com/watch?v=5hxHzELBgPU

※製作動画は定期的に発信していますので「組子細工」「木工技術」に興味のある方はチャンネル登録よろしくお願いいたします。

神代杉での組子製作につきまして

「神代杉」は地面の中に数千年埋まっていた杉です。
過去の火山噴火活動で地中または湖沼中に埋没し、奇跡的に腐敗しなかった貴重な木材。
長い時間をかけて変色した神々しいまでの黒褐色の木肌は見るだけで威厳を感じさせます。

タニハタで使用している神代杉は、秋田県の鳥海山から出土した2500年前のものになります。組子用の厳選された柾目材の部分になり大変希少価値の高いものです。(下写真)



神代杉はヒノキ以上に希少価値が高く、市場にはほとんど出回っておりません。特に色味の濃い「黒神代 柾目材」は日本で最も高価な木材と言えます。この木材で組子を製作すると重厚感のある味わい深い作品に仕上がります。

過去にはこの木材を使用して外資系ホテルへ納入させていただきました。

ホテル ザ・リッツ・カールトン東京様

    フォーシーズンズホテル 東京大手町 様

その他  タニハタオリジナルデザイン 麻の葉チラシシリーズ TAタイプ にも一部使用しております。



タニハタでは国産木材「神代杉」の素晴らしさを一人でも多くの方に知っていただきたく思っております。
かなり高額になり使いかたにも工夫が必要ですが、上質で洗練された空間に仕上げたいと思っている方はこの材料を一度ご検討ください。


    

数学と伝統木工技術「組子」が融合した高校入試問題



島根県の高校入試で、伝統木工技術「組子」を題材にした問題が出題されました。
その問題にはタニハタの「麻の葉組子」の写真も使用されています。

「組子」とは、木材を組み合わせて美しい模様を作り出す日本の伝統木工技術。
数学的な美しさと精密さが求められます。
組子に関する問題を解くには、組子のパターン・構造を理解していることが必要となります。


試験会場で頭を抱える生徒たち・・・一見すると、彼らはただ数学の問題を解いているようですが、実は組子職人のように精密な計算を行い、「組子」の文様を心の中で組み立てているのです。
数学が苦手な生徒も、「組子」の美しさに惹かれて問題を解こうとするかもしれません。

そしてこの問題を解くことが、単なる数学テストの点数を取るためではなく、日本の伝統文化を学び、創造性を育む機会になります。

もしかしたら、これがきっかけで、新たな組子職人が誕生するかもしれません。

このような問題が出題されたことは、私達伝統工芸を生業とするものにとって本当に嬉しく、ありがたい出来事でもあります。
島根県の教育委員会の皆様に感謝です。

検査問題

上記の写真が使用されました。

鉋の研修会を行いました

先日スウェーデンの学生さんを招いたご縁で木工作家の小松先生に鉋(かんな)の研修会を開いていただきました。

木工作家の小松研治先生は、東京芸術大学大学院美術研究科終了後、富山大学の産業工芸学科木材工芸の講師を経て、2017年富山大学名誉教授になられた方です。大学を退職後「木工房バイハンド」を立ち上げて作家活動をされています。
YouTubeでも鉋や大工道具に関する動画を発信されており、総アクセス数100万を超える人気サイトになっています。
まさにこの業界の宝のような御仁です。

研修開始前、最初にまず驚いたのはテーブルの上に所狭しと置かれた鉋や刃物、教材の数々。一つ一つが気持ちを込めて手入れされている様子が伝わってきました。

本当に素晴らしい。心がときめきます。

鉋の構造は鉋台と呼ばれる木部と、鉋身(かんなみ)や裏金(うらがね)と呼ばれる刃物の部分から成っており、シンプルな構造です。
それだけに使用する職人の気質が反映される道具でもあります。

0.1ミリにも満たないくらいに木材を均等に薄く削り出すには、常に道具の手入れをする必要があります。
先生からは、鋼の選択から台の仕込みに至るまで、そのスキルはもちろん、道具を使いこなすための職人としての心構えも教えていただきました。

タニハタの職人達は、自分の鉋や道具を持ち寄って普段疑問に思っていることをいろいろ聞いていました。

今回東京墨田区にある井上刃物さんも来社されました。
ここは「のこぎり」や「かんな」などの手道具を専門に販売する100年を超える大工道具の老舗で、全国からここの道具を買いに職人が集まってきます。
職人の道具の情報以外にもこの業界のいろいろな情報を持ち合わせている方で、業界に関する情報もたくさん教えていただきました。

道具一つをとっても、その背後には深い日本の建築文化と歴史があり、それを理解することで、私たちはより深くモノづくりに関わることができるのだとお二人のお話しから気づかせていただきました。

道具と向き合うことは、単に物を作ること以上の意味を持ち、職人としてのアイデンティティを形作る重要なことでもあります。
今後も美しい組子づくりの伝統を守り、次世代に繋げていくために、いろいろな方から学び続けたいと思います。

伝統建築ワークショップ 開催中

富山県高岡市の旧北陸道沿いの御馬出町、守山町、木舟町、小馬出町にかけての通りは高岡開町以来の商人町で、優れた土蔵造りの家々が立ち並び、重要伝統的建造物群保存地区にも選定されています。

その通り内にある「土蔵造りのまち資料館」管理者である東海裕慎さんから「伝統建築に理解を深めるワークショップを行いたい。土蔵造りの建物をモチーフにした組子の技法を使ったこまが作れないだろうか?」と1月にお話しをいただきました。

デザインは富山大芸術文化学部の渡邉雅志准教授が手がけており、3人で今回の組子コマの開発を行い、3月にワークショップ用のコマが完成しました。

4月28日により伝統建築ワークショップが始まっています。
30分ほどあれば組子のコマを作ることができます。

伝統工芸や古い建築物に興味のある方はぜひご参加ください。



詳細


組子の製作体験(4月)

4月3日
昨年に引き続き、スウェーデン王立リンショーピング大学の学生が来社されました。
今回も木工作家の小松研治先生にアテンドいただき、マルムステン家具デザイン学部の先生1名と学生9名に工場見学や組子製作体験を行っていただきました。

普段からものづくりをしている学生さんなので、組子体験も説明なしで完成されるかたが何名かいらっしゃいました。

学生の方に鉋でヒノキ材を削っていただきました。
均一な薄さの鉋屑ができて、弊社の職人も驚いていました。

最後は学生の皆さんと、弊社職人全員でスウェーデンのモノづくりについてのことや木材使用の考え方について意見交換会を行いました。

スウェーデンでは日本よりも環境に負荷をかけないモノづくりに力が入っており、学校の実習でも製造過程のすべてで炭素排出量の計測を行っているとのこと。また木材の節が入っている部分も、処分することなく全て使い切るということが重要になっています。

ヨーロッパの木工技術の考え方や環境問題に対する取り組みも大変参考になりました。
また学生の皆さんの積極的に学ぼうとする姿勢に我々もとても良い刺激を受けました。
今後もこういった機会を大切にしていきたいと思います。

西川

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4月8日 
インドネシアより 24名の方々が工場見学・製作体験に来社されました。

皆さん、組子の製作体験が始まると顔つきが変わり、中には職人顔負けの速さで三つ組手・竜胆・胡麻をあっという間に完成させてしまう方もいらっしゃいました。

自由参加の鉋体験では、「自分のほうが薄く長く削れる!」と皆さん次々に手を積極的に参加してくださりました。

薄く、長い鉋屑が出る度に拍手と歓声があがり盛り上がりました。


薄く削った鉋屑は自身が製作したミニ組子に通し、金メダルのように誇らしげに首から下げている方もいました。

「インドネシアには日本に似たような木彫りや織物・和紙等の伝統工芸があるが、組子のような技術は初めてみた」と職人が製作している姿を真剣に

見つめたくさんの質問をしてくださりました。

最近は海外からのお客様がいらっしゃる機会も増えたため、失礼のないよう事前にその国の風習や文化等を予習しています。

国も違えば当然日本にはないような文化・風習に驚くこともありますが、毎回思うのは組子を見つめてくださるその真剣な視線はどの国の方も同じです。そして私達に組子製品に対する新たな視点を提供してくださいます。

今後も様々な国の方々とのモノづくりを通じて、世界中の人々と繋がり、持続可能な未来を共に築いていきたいと思います。

谷端美穂

4月1日 能登半島地震から三ヶ月が経過しました

2024年4月1日。
タニハタでも今日から新しい年度がスタートいたします。
そして・・1月1日に発生した能登半島地震から今日でちょうど3ヶ月が経ちます。

富山市と能登半島(輪島)までの距離は直線距離で約80㎞。
1月1日はタニハタの工場のある富山市は震度5強を記録しました。
工場の備品や展示品などの破損、転倒などありましたが、水や電気関係のライフラインは比較的しっかりしており、能登半島ほどの大きな被害はありませんでした。

多くの取引先様から「工場は大丈夫だった?」とお見舞いの言葉やメールをいただきました。
人間目線で見ると「1月1日だけは勘弁して・・」という日になりますが、自然災害はそんなことはお構いなしに私達の暮らしに襲いかかってくる・・・普段から災害に備えておく必要性を痛感しました。

被災すると、多くの取引先様にもご心配、ご迷惑をおかけしてしまうことから社員達で防災意識を高く持ち、能登半島地震から少しずつ災害対策を行っています。

具体的には・・

1  五年間保管できる水を購入

今回の地震で大きな問題になったのが「水」。
富山は3000メートル級の山々に囲まれた県でその積もった雪を水源に豊富な「水」を使って水力発電が盛んに行われてきました。
大きな一級河川もあり、地下水も豊富なのですが、こんな地域でも地震が起きると水道管の破裂などで「断水状態」になってしまいます。

緊急の場合、社員達に1200リットル分(一人約50リットル)の飲み水が供給できるよう5年間保管できる水を購入しました。
(井戸水掘削も検討しています。)

2  取引データのバックアップシステムの導入

弊社は1996年のインターネット黎明期から業務のデジタル化を推進してまいりました。
富山オフィスでの業務データ(受注データやお客様との打ち合わせ・見積もりデータなど)は富山オフィス内のPCやサーバ内に保管しておりましたが、今回の地震で会社から離れた部分にもデータを置いておく必要を感じ、災害に備えた遠隔バックアップシステムを1月末に導入しました。

オフィスのPCやデータに被害が発生しても迅速にデータ復旧が可能になります。



3  当社独自の報告システムの導入

緊急時、20人以上いる社員に連絡するのは至難の業。。
そこで、緊急の場合でも会社から一斉送信(双方向)で全社員に連絡がとれる当社独自のシステムを構築しました。
(日報システムを災害対策用に改良)会社から社員、社員から会社、もちろん社員同士でも日時問わず連絡が取れますのでいざというとき安心です。
  

他 

電力について
水と同じくらいに電力などのエネルギーは、災害時重要になります。
当社では2011年の東日本大震災でおきたエネルギー危機からの教訓から2015年3月に太陽光パネルを設置し、2020年3月より自家消費型の発電も導入しております。(蓄電池も設置)
災害時に電力の供給がストップしても、工場内の機械やPCが少しでも稼働できるように対策を施しております。
(昨年導入した電気自動車2台も当社の太陽光発電のエネルギーを利用するようにしています。)

4月以降も少しずつ災害に備えて参りたいと思います。


●能登半島地震の支援につきまして

富山から能登半島は地理的に近いこともあり、災害の影響も受けた知人や取引先が多かったです。
当社なりの支援をさせていただきました。

寄付 支援

・石川県
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/suitou/gienkinr0601.html

・アジア子供の夢
https://www.asiadreamaid.com/post/blog_20240304

・谷川醸造様
以前、ネット販売の勉強会でご一緒させていただいた谷川醸造さんが被災されて蔵が全壊。
同じ伝統工芸を生業とするものとして、クラウドファンディングを通じて支援させていただきました。
https://camp-fire.jp/projects/view/738598

・物資支援
2月、七尾にあるお寺さんに行ってきました。工場で使用していた大型石油ストーブや灯油などを寄付させていただきました。

道中、和倉温泉街などを見て回りました。
建物や道路などかなり破損した様子で、心が痛みました。

復旧までまだ時間がかかると思いますが少しでも早く、美しい能登半島が元の姿を取り戻せるよう職人達とともに支援をしてまいりたいと思います。

組子の製作体験(3月)

3月28日 児童発達支援事業所 ライトブレイン様より 19名のお子様が工場見学・製作体験にいらっしゃいました。

ライトブレインさんでは、子ども一人ひとりの興味に着目し、「やってみたい!」と思えるスモールステップ(小さな目標)を用意し、「できたね!」「やったね!」など肯定的な言葉を伝える機会を増やして、自信の芽を育てていく取り組みをしていらっしゃるそうです。

組子の製作体験では、比較的簡単な「桝格子」を製作いただいたところ、皆さん手先が器用であっという間に完成したため、急遽「三つ組手」の製作体験も行っていただきました。

2種類の組子を手にニッコニコの皆さんを見て、こちらまで笑顔になりました。

これからも、地域の学校や施設様と連携を計りながら子供たちの「できた!」「たのしい!」の体験を増やし、少しでも子どもたちの健やかな成長につながれば私たちも嬉しいです。

谷端美穂

組子設置写真が届きました(8件)

2023年から今年一月に出荷した組子設置写真(8件)が当社に届きましたのでご紹介させていただきます。


●会計事務所様エントランス(東京)  Entrance to the accounting office

東京都の会計事務所様のエントランスに美術組子を納入させていただきました。

横幅6m、高さ2.4mのサイズを5分割にて製作しております。

東京の空に雲が大きく流れる様子をデザインしており、ヒノキと神代杉をふんだんに使用させていただきました。
https://www.tanihata.co.jp/contents/gallery/post_2354/



●⻘⼭さくら庵様(東京)   AOYAMA SAKURA AN

渋谷の隠れ家のような空間の中で、日本の四季を感じながら、洗練された料理が味わえる和食店「⻘⼭さくら庵」様。店名の由来になっています店舗前の「桜」をデザインした華やかな組子を設置させていただきました。
https://www.tanihata.co.jp/contents/gallery/post_2380/



●日本橋SANO様(東京)  Nihonbashi SANO

江戸文化の情緒あふれる東京人形町に2024年1月にオープンした和食店「日本橋SANO」様。

日本の吉祥文様11種を店内の天板や什器に使用し、ここで食事されたお客様に少しでも「福」がもたされるように・・・吉祥の願いが込められた空間になっております。
https://www.tanihata.co.jp/contents/gallery/post_2347/



●鮨かねさか様(ロンドン)  Sushi Kanesaka

「45 パークレーン」はドーチェスター・コレクションに加盟のロンドンにある5つ星ホテル。

そのホテルに設置させていただいた組子デザインはイギリス・ロンドン中心部ウェストミンスターに位置するハイド・パーク内に存在する人工の池(サーペンタイン・レイク)に着想を得て、調和と静寂の美を表現しています。
https://www.tanihata.co.jp/contents/gallery/post_2363/



●大和ハウス工業株式会社様 岡崎展示場(愛知県)  Okazaki Exhibition Hall, Daiwa House Industry Co.

大和ハウス工業株式会社様 岡崎展示場にタニハタの麻の葉組子(利休杉)を設置させていただきました。

ダークブラウンのインテリアと利休杉のシックな色調で上質な和の印象を作り出しました。
https://www.tanihata.co.jp/contents/gallery/post_2370/



●CHA-AN TEA ROOM 様(ニューヨーク)

NYで本格和風スイーツが食べれるカフェ「CHA-AN TEA ROOM」にタニハタの組子「麻の葉ちらし 桜ぼんぼり」を設置させていただきました。

自然光が入る窓に3枚並べて設置し、空間にリズミカルな和の雰囲気を醸し出しています。
https://www.tanihata.co.jp/contents/gallery/post_2364/



●ココファン藤崎の杜様(熊本)  Cocofump Fuzisakinomori

学習塾などの教育サービスや出版物の発行を行っている学研ホールディングス傘下の「学研ココファン」様は老人ホーム・介護・福祉事業を手掛ける会社です。その会社が手がけた熊本市の高齢者住宅「ココファン藤崎の杜」のライブラリーにタニハタの麻の葉組子(利休杉)を設置させていただきました。
https://www.tanihata.co.jp/contents/gallery/post_2374/

●菓蔵SUZUKI様(静岡)  Kakura Suzuki

静岡県袋井市にある洋菓子屋「菓蔵スズキ」様にタニハタの組子 麻の葉柄を16枚設置していただきました。「菓蔵スズキ」様は静岡で生まれ育ったシェフがこだわりの地元産食材を使用し、地元の方に愛されているお店です。
https://www.tanihata.co.jp/contents/gallery/post_2353/

組子屋が中学生に伝えたかったこと

3月7日、富山市立堀川中学校で「働く人に学ぶ」という講座の講師を務めてまいりました。

富山市立堀川中学校は日本海に位置するすべての中学校で最も生徒数が多い公立中学校で、生徒数が1000人を超えるマンモス校です。
この学校の中で開催された講座は、「生徒たちが様々な職場の人々から仕事内容や社会人としての心構えを学ぶことを目的」として開催されました。

45分の講義を2回行い、「組子細工」についてはもちろん、「日本のモノづくりについて」「職人について」「日本の木材の現状」といったキーワードを盛り込んで生徒たちが飽きないように工夫してお話しさせていただきました。組子のワークショップも行い、組子技術やヒノキ無垢材の素晴らしさについても体感していただきました。

タニハタは国産木材を次世代に引き継ぐことを重要な役目と考えており、環境問題にも力を入れて取り組んでいます。組子製品の製造においては、日本のヒノキや杉材を積極的に活用し、CO2排出量を最小限に抑える取り組みを行っています。

なぜそういうことを行っているのか、現在抱えている問題は何かについてもお話しさせていただきました。

短い時間ではありましたが、生徒たちが自分達で考え、自分達の未来を考えながら新しい日本を切り開いてくれるように願っています。

※後日、感想文が届きました。

最新鋭の組子加工機 ラジアルソー2台導入

組子細工製作で最も重要な機械が「NCラジアルソー」です。
木の桟のシャクリ(クデ)部分を正確にスピーディに切削してくれます。

今まで当社では7台保有していましたが、2~3年前より国内外のお客様から組子を納入するお話しを数多くいただき、昨年夏にNCラジアルソー2台を発注し、本日納入されました。

これで合計9台のラジアルソー(全自動)になり、今後の大型物件に備えます。



組子細工 ラジアルソー タニハタ


タニハタの仕事は手作業が多い伝統工芸の仕事ではありますが、「納期」を意識した生産体制の実現をめざしています。
早く、綺麗に、をモットーにこれからも新しいモノづくりを進めてまいります。

木材の競りに行ってきました。

久しぶりに木材の競りに行ってきました。
朝5時に車に乗り込み、9時30分に現地に到着。タニハタの工場がある富山県の隣には、長野県木曽地方や岐阜県東濃地方といった数百年続く有名な木材産地が多く存在しています。これらの場所は工場から日帰りで行ける場所にあるので本当に助かります。

組子細工 ヒノキ 競り

ちなみに、魚や果物などの食べ物に「旬」があるように、木材にも「旬」があります。
木は春から夏の温かい季節に水を地中から吸い上げ、ぐんぐん成長します。秋から冬の寒い時期には水の吸い上げが弱くなり、木材の保有水分が少ないため、カビや虫などの害虫も付きにくくなります。この時期に伐採した木材は耐久性や色つや、香りも良いと言われています。
上記の理由で秋から冬に切った木材が「旬」ということになります。

3月は、秋から冬にかけて切られた「旬」の良質な木材が並び、また製材会社なども決算時期ということで通常入荷しないような良材を頑張って出品してきます。


タニハタでも少しでも良い木材をお客様にお届けしたいという気持ちから、3月は必ず直接私が木材産地にまで出向き木材を競り落としてきます。
もちろん中には組子に向いていない木材も多いので、しっかり目利きして競り落とします。
競り落としたものは、半年~1年ほど天然乾燥させて組子の木材に使用します。

ヒノキ 国産木材 産地
こんなにたくさんのヒノキ材がありますが、組子の材料として使えるものはほんのわずかです。。

こういう手間がかかることを嫌がって、多くの木材加工業者は無垢木材から人工木材に切り替えていきました。本当の組子とは言えない「組子風」な製品も最近多く出回っていますが、私たちは木材の産地、品質にもこだわり、さらに工場内でも熟練の職人が選別して製品に仕上げてきます。
胸を張ってこれこそが日本の木材、伝統技術というものを残していきたいと思っています。

組子細工 材料 タニハタ

樹齢150年のヒノキも競り落としてきました。
木目が詰んで細かく、色艶も最高級のヒノキ材です。産地でもなかなかこういう木材は手に入りません。

昔からある木材産地のものは、木を伐採するだけでなく、山に苗木を植林し、間伐や手入れなどを行い、また次の伐採に向けて木を管理していきます。
気が遠くなるような手間ひまをかけて木材を作り上げていきます。
タニハタが国産木材にこだわるひとつには、こういうシステムを私たち川下の加工業者も意識していかないと有名産地であっても林業が立ちゆかなくなってしまう危機感があるからです。産地がないと当社も良質の木材が手に入らない状況になってしまいます。
海外産の木材や人工木材が、木工業界の主流を占めてしまった現在、少しでも多くの方に国産無垢材の良さを知っていただきたく思っております。
そして山で大切に育てられた木材、私たちも大切に使っていきたいと思います。  

谷端

組子の製作体験(2月)

今月は海外の旅行会社様の視察で2団体工場見学ありました。

2月7日には政府観光局様のアテンドでカナダ、アメリカ、イタリアの旅行会社様の高山・富山の視察ツアーで
タニハタにも足を運んでいただきました。

今回組子体験では竜胆の文様を組んでいただきました。
昔、竜胆の根茎を薬として用いていたこともあり長寿の願いが込められた文様であることをご説明すると
とても関心を持っていただき、竜胆の花の画像を検索して見てくださいました。


2月27日にはTourism Exchange Japan様のご紹介でアメリカの旅行会社様2名お越しいただきました。

今回の体験では三つ組手を組んでいただき職人が目の前で葉鉋を使い落した葉っぱで麻の葉のミニ組子を作っていただきました。

最近の海外からの観光需要の傾向として、お土産などを現地で購入するだけではなくその土地でしか経験できないことを
旅行の価値と感じる方が増えてきているそうです。
弊社は職人が直接組子体験で作り方のアドバイスやご説明をしているのですが、あまり職人と接することができる工場見学はないので
驚かれることが多くなりました。

今後も職人が身近に感じられる工場見学を続けていき、もっと組子や日本のものづくり、木材のすばらしさをたくさんの方々に
知っていただけたらと思っています。

西川

タニハタ組子 総合カタログ2024 発刊のお知らせ

タニハタの組子総合カタログが新しくなりました。
今回リニューアルのポイントは・・

1 麻の葉ちらしシリーズ 新たに18種のデザインが追加となりました。
 タニハタのオリジナル組子「麻の葉ちらしシリーズ18種」に新たに18種のデザインを追加
 合計36種のデザインから選んでいただけるようになりました。
 今まで通り金額はどのデザインを選ばれても同じ金額となります。お気軽にお好みのデザインをお選びください。

2 熟練の職人が木材を厳しく選別した「匠の国産木材」の販売開始
 「タニハタの組子に合わせて、ヒノキや杉材の良材を販売してほしい」というお声が多くなり、国産木材も販売することとなりました。
 業者の方にも満足していただけるよう厳選した木材のみを販売いたします。
 

3 利休杉の施工写真の追加
 タニハタ独自の技法で染め上げた自然発色木材「利休杉」。販売実績の増加に伴い施工写真も増えてきました。
 ダークブラウン調の空間にマッチします。国産杉材の可能性が広がっています。

4 組子価格の一部改定
 ・吉祥組子シリーズ 従来の「杉材 源平材」に代わり「吉野杉 赤身」の取り扱いとなりました。
 (従来の杉材 源平材の価格で吉野杉 赤身材を購入いただけるようになりました。)

 ・吉祥組子「桜柄」の価格が約10%アップとなりました。 他の文様の価格改定はありません。

新カタログの発送はすでに始まっています。

カタログのご請求は下記よりお願いします。

●組子総合カタログのご請求 個人用

電子カタログ
価格表


● 組子総合カタログのご請求 業者用(業者登録が必要となります。)



 

神代杉と木曽ヒノキ 入荷しました

神代杉(2500年前のもの 秋田県鳥海山産)と木曽ヒノキ(樹齢150年もの 建具用柾目材)入荷しました。
どちらも良材で弊社の美術組子などのオーダーメイド品に使用します。
希少価値が高い木材ですが、最近は5つ星ホテルなどの大口現場に使用されることも増えてきました。
事前に数量を確保しておく必要があり、競りに参加して少しずつ買い足しています。

組子用神代杉 タニハタ
神代杉
組子用木曽ヒノキ材 タニハタ
木曽ヒノキ 柾目建具材

これからも日本の誇る木材を組子製品に使用していきたいと思います。



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