タニハタブログ Blog

組子らんまを作る会社<タニハタ>の日々の出来事、その思いをブログで綴ります。

金仏壇を製造している大越仏壇さんに行ってきました。

金仏壇を製造している高岡市の大越仏壇さんに行ってきました。

この施設では、体験料500円を払うと金箔貼り体験(豪華な箸作り)をさせてもらえます。
初めての金箔貼り・・。
ピンセットで金箔を持ってみると・・・あまりの薄さに、自分の呼吸している息で、金箔がふわ~とめくれ上がりました。

とにかく一万分の数ミリという極限まで薄くした「金箔」を貼り付けること
数10分・・・なんとか箸を完成させることができました。

その後、仏壇を製造している工場内を見学させてもらいました。
さすがに毎日、新品の仏壇を量産しているわけではなく仏壇の<修理>が主なお仕事だそうです。

古くなった仏壇は、塗装や金箔もくすんで、扉部分も、傷んだりしています。
それらを修理する作業になります。
補修、完成した仏壇を見せていただきましたが、新品同様です。
古いものが持つ味わい深さも加わり、新品とはまた違った良さ、素晴らしさを感じました。

当社もモノづくりしているのでわかりますが、木製品加工は新品を作るより、補修する方が難しい部分があります。
こういう補修技術も大切だと思うとともに、何世代にも渡って、ひとつのモノを補修しながら使い続ける伝統もまた大切にしていかなければ・・と思った次第です。

その後、大型仏壇を展示している棟に移動、9.8mの阿弥陀如来様の御軸にまず圧倒。。。
漆器“輪島塗”の塗り・蒔絵を施した仏壇業界最高クラスのお仏壇。

すごいです。。。言葉が出ません。
おそるおそる値段を聞きました。
新築の家が一軒建つ金額です。

でも魂になっても永遠にこの煌びやかな住空間に住めるんだったら、安いもの(なのかな?)
とにかくすごい仏壇の数、荘厳な雰囲気に、ただただ手を合わせるだけでした。

仏像好きな若い女性を「仏像ガール」と最近呼ぶそうですが、この建物を出た私はいつのまにか「仏壇オヤジ」になっていました。

とにかく圧倒されます。
そして、仏壇が欲しくなります。

私の祖父はお寺の住職をしていたのですが、もしかしたら先祖の血が騒いだのかもしれません。

富山県高岡市
株式会社大越仏壇様

仏教は約2500年前にインドのガンジス川中流で、釈迦が提唱し発生しましたが日本への仏教の伝来は538年だと言われています。
この時の仏教伝来が日本の文化に与えた影響は計り知れないものがありました。
当社の組子をはじめ、多くの日本の伝統工芸、文化はこの「仏教伝来」を発生の起点にしたものが多いと思います。

538年以降、神道を信仰してきた日本の中で、仏教はいろいろな政治勢力に利用されながらも、多くの権力者に保護されて全国に広まりました。
日本の仏教には数多くの宗派ができましたが、私が住む富山県は「浄土真宗」が一番大きい宗派と言われています。今回訪問させていただいた大越仏壇さんはそんな北陸の土壌で創業された会社様です。