タニハタブログ Blog

組子らんまを作る会社<タニハタ>の日々の出来事、その思いをブログで綴ります。

市松模様のエンブレムについて

東京五輪・パラリンピック大会の公式エンブレムが決定いたしました。

藍色の市松模様」は賛否両論あるようですが、個人的には、日本の伝統とモダンなデザインが組み合わされた良いデザインだと思います。

「市松模様」は、古墳時代の埴輪や正倉院の染織品にも使用されている古い文様で、江戸時代より前に存在していたものは「石畳文様」と呼ばれています。

江戸時代の歌舞伎役者、初代「佐野川市松」が好んでこの模様の入った着物などを着ていたことから、この模様のことを「市松模様」と呼ぶようになりました。

「市松柄」は主に着物の柄として有名ですが、表具や畳などのインテリアにも数多く使用されています。

タニハタの住宅用組子欄間(市松)にも使用されています。(先日、東京ギャラリーにも設置しました。 ちょっとだけPR ^^;)

エンブレムデザインについて

今回のエンブレム決定で、エンブレムデザインに関する騒動は一段落しました。

今回の一連の騒動をみて感じたことがあります。

今から8年前の2008年、奈良県のゆるキャラ「せんとくん」が発表された時、「鹿の角が生えた童子」というそれまでのキャラとは一線を画した変わったデザインに、「気持ち悪い」「子供が怖がる」などの批判が殺到しました。

仏教界からは、「仏様を侮辱している」と異議が唱えられ、ネットのアンケートでは8割近くが「支持しない」となりました。また、キャラクターの白紙撤回を求める署名活動までおきました。

可哀想なくらいボコボコ状態のせんとくんでしたが、その後この騒動を巡る多くの全国報道が行われた結果、せんとくんの知名度は高まり、逆に一躍全国の人気ものになりました。
(地獄から天国へ・・・さすが仏教系のキャラクターという感じでしょうか?)

「ゆるキャラは可愛いもの」というそれまでの概念を打ち破ったせんとくんのおかげで、可愛いだけではない様々なデザインも増えてバラエティ豊かな「ゆるキャラブーム」までもおこりました。

デザインに関わる仕事をする私としては、「デザインとはなんだろう・・」とこの騒動をみて思いました。

今回のような公共に使用されるデザインは確かにその制作者が自分で考え制作するものではありますが、お客様や世論、民衆など第三者が利用し、作り上げていくものでもあります。

賛否両論の五輪エンブレムではありますが、このエンブレムに決まった以上、東京五輪の最後には国民全員で胸を張ってこのエンブレムを掲げられるように、日本人一丸となって前向きにやっていくことが最も大切かと思う次第です。

目先だけの良い悪いではなく、このデザインにこれから「魂」を入れていくのは、我々日本人だと思うのです。

ものづくりを生業にするものとして、そんな思いです。