タニハタブログ Blog

組子らんまを作る会社<タニハタ>の日々の出来事、その思いをブログで綴ります。

4月1日 能登半島地震から三ヶ月が経過しました

2024年4月1日。
タニハタでも今日から新しい年度がスタートいたします。
そして・・1月1日に発生した能登半島地震から今日でちょうど3ヶ月が経ちます。

富山市と能登半島(輪島)までの距離は直線距離で約80㎞。
1月1日はタニハタの工場のある富山市は震度5強を記録しました。
工場の備品や展示品などの破損、転倒などありましたが、水や電気関係のライフラインは比較的しっかりしており、能登半島ほどの大きな被害はありませんでした。

多くの取引先様から「工場は大丈夫だった?」とお見舞いの言葉やメールをいただきました。
人間目線で見ると「1月1日だけは勘弁して・・」という日になりますが、自然災害はそんなことはお構いなしに私達の暮らしに襲いかかってくる・・・普段から災害に備えておく必要性を痛感しました。

被災すると、多くの取引先様にもご心配、ご迷惑をおかけしてしまうことから社員達で防災意識を高く持ち、能登半島地震から少しずつ災害対策を行っています。

具体的には・・

1  五年間保管できる水を購入

今回の地震で大きな問題になったのが「水」。
富山は3000メートル級の山々に囲まれた県でその積もった雪を水源に豊富な「水」を使って水力発電が盛んに行われてきました。
大きな一級河川もあり、地下水も豊富なのですが、こんな地域でも地震が起きると水道管の破裂などで「断水状態」になってしまいます。

緊急の場合、社員達に1200リットル分(一人約50リットル)の飲み水が供給できるよう5年間保管できる水を購入しました。
(井戸水掘削も検討しています。)

2  取引データのバックアップシステムの導入

弊社は1996年のインターネット黎明期から業務のデジタル化を推進してまいりました。
富山オフィスでの業務データ(受注データやお客様との打ち合わせ・見積もりデータなど)は富山オフィス内のPCやサーバ内に保管しておりましたが、今回の地震で会社から離れた部分にもデータを置いておく必要を感じ、災害に備えた遠隔バックアップシステムを1月末に導入しました。

オフィスのPCやデータに被害が発生しても迅速にデータ復旧が可能になります。



3  当社独自の報告システムの導入

緊急時、20人以上いる社員に連絡するのは至難の業。。
そこで、緊急の場合でも会社から一斉送信(双方向)で全社員に連絡がとれる当社独自のシステムを構築しました。
(日報システムを災害対策用に改良)会社から社員、社員から会社、もちろん社員同士でも日時問わず連絡が取れますのでいざというとき安心です。
  

他 

電力について
水と同じくらいに電力などのエネルギーは、災害時重要になります。
当社では2011年の東日本大震災でおきたエネルギー危機からの教訓から2015年3月に太陽光パネルを設置し、2020年3月より自家消費型の発電も導入しております。(蓄電池も設置)
災害時に電力の供給がストップしても、工場内の機械やPCが少しでも稼働できるように対策を施しております。
(昨年導入した電気自動車2台も当社の太陽光発電のエネルギーを利用するようにしています。)

4月以降も少しずつ災害に備えて参りたいと思います。


●能登半島地震の支援につきまして

富山から能登半島は地理的に近いこともあり、災害の影響も受けた知人や取引先が多かったです。
当社なりの支援をさせていただきました。

寄付 支援

・石川県
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/suitou/gienkinr0601.html

・アジア子供の夢
https://www.asiadreamaid.com/post/blog_20240304

・谷川醸造様
以前、ネット販売の勉強会でご一緒させていただいた谷川醸造さんが被災されて蔵が全壊。
同じ伝統工芸を生業とするものとして、クラウドファンディングを通じて支援させていただきました。
https://camp-fire.jp/projects/view/738598

・物資支援
2月、七尾にあるお寺さんに行ってきました。工場で使用していた大型石油ストーブや灯油などを寄付させていただきました。

道中、和倉温泉街などを見て回りました。
建物や道路などかなり破損した様子で、心が痛みました。

復旧までまだ時間がかかると思いますが少しでも早く、美しい能登半島が元の姿を取り戻せるよう職人達とともに支援をしてまいりたいと思います。