昨年に引き続き、今年もスウェーデン王立リンショーピング大学の学生の皆さまが弊社にお越しくださいました。今回で3回目のご来社となり、毎回のご訪問を社員一同楽しみにしています。
今回も、木工作家・小松研治先生にアテンドいただき、工場見学と組子製作体験を実施いたしました。特に今回は、通常の体験よりも難易度の高い内容に挑戦していただきました。細かいピッチで組まれた地組に、複数の文様の「葉っぱ」を組み込んで、自分だけのデザインを完成させるというものです。※なお、写真に写っております木工用ボンドは、体験用としてご用意したものです。通常の製品には使用しておりません。
皆さん木工を専門に学ばれていることもあり、職人が手取り足取り教えることなく、自ら考えながら組子製作に取り組む姿が印象的でした。完成後には、細かな段差の有無や接着剤のはみ出しなど、仕上がりを真剣に確認する姿が見られ、その観察眼の鋭さに職人たちからも感嘆の声が上がっていました。


また、工場見学では、木材や道具について意見交換をさせていただいたほか、最近新たに始めた取り組みである、組子の端材を再利用したアロマスプレーもご紹介しました。環境への配慮を大切にするスウェーデンの方々にもご好評いただき、持続可能なものづくりへの関心の高さを改めて感じることができました。





言語や文化の違いはあるものの、「ものづくり」という共通の価値観を通して、お互いに学び合い、尊重し合う時間を過ごすことができました。言葉が通じなくても、組子を通じて自然と生まれるコミュニケーション。今回の交流を通じて、その力をあらためて実感する機会となりました。